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2019.09.15「芸術とは人民の魂のあらわれなのです」

リリイベの握手会で、
「ハプスブルク展は行かれますか?」
と三回ほど訊かれました。
 
もちろん!
 
マルガリータ王女様がいらっしゃるのですもの!
(王女様は8歳で青いドレスをお召しです。)
 
でも「ハプスブルク展」は10月19日から。
いま西洋美術館では「松方コレクション展」を開催中。
松方コレクションとは
 
神戸の造船所の社長であった松方幸次郎氏が
 1910〜20年代にヨーロッパ各地で西洋絵画をはじめとする芸術品を
 3000点(浮世絵も8000点)を蒐集。
 しかしながら第二次世界大戦の前後に散逸、焼失した作品も多く、
 コレクションの一部は戦後、日本へ「松方コレクション」として返還される。
 これを保管、展示するために設立されたのが国立西洋美術館(1959年)。
 

今回の展覧会は、松方コレクションの名作群に加え、
フランスから返してもらえなかったゴッホや、
スイスにあるマチスなど、世界に散逸した作品との再会。
そして2015年に発見されたモネの睡蓮の修復など、
西洋絵画を満喫できてしまう贅沢な展覧会。
日本人誰もが知っている画家たちの。
 
モネの修復は、半分はまったく失われたままだけれど、
残っている絵の部分は元に戻り、
水面に映った木の影の形でオランジェリー美術館の「木々の反映」と
同じモチーフということも判明。
(欠損部分をデジタルで推定復元した画像も見られます。)
 
 
松方氏がコレクションを始めたのは、
まだ日本に西洋絵画がなく画学生たちは写真を見ながら勉強していた時代、
「彼らに本物を見せたい」という思いから!
 
そう、本物。
本物を見なくては!
この目に、この心に、見せなくては!
 
そして
「芸術とは人民の魂のあらわれなのです」
という氏の言葉にぐっとくる芸術変態論の僕たち。
 
美しいものを作り出し、創造するのは、人の魂の奥にあるもの。
そして美しいものを見たい、本当に美しいものを見たい、
と切望するのもまた同じ魂。
 
嗚呼、私も「魂」という言葉をよく歌詞に使うけれど
「心」とは違うのよね。そう。
 
 
……というわけで、
美術館に足を運びませう。
そこにはいつも「ほんもの」がある。
 
今回、松方コレクションをたくさん観て、
あぁこの絵が好き、と瞬間に思う絵がいくつかあったのだけど、
でもふと考えたら、子供の頃に「好き」だと感じていた絵と、
まったく同じなのだった・・。
あまりにも「三つ子の魂百までも」すぎないか・・?
でも私がモネを、ノルワールを、マネを、セザンヌを、マチスを、ロセッティを、
初めて観たのも、この西洋美術館だったのよね。
 
松方氏は、現代の若者にだって、
本物を見せたいと思っているはずです。
 
俯いて見続けてるスマホの画面なんかに、
ホンモノなんてないよ、って。


国立西洋美術館「松方コレクション展」
           〜9月23日


 

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