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“Never seen before” 石岡瑛子展

2021.02.03 2021

その昔、コッポラの「ドラキュラ」を最初に観たとき
なんて美しく哀しいドラキュラ映画だろうと大泣きしたのですが
衣装が日本人の女性、石岡瑛子さんというのを知って
密かにいたく誇らしく思ったものでした。
あの美しいドラキュラ伯爵の赤いマントは、
ヨーロッパでも中国でもなく、日本のREDなのだと。
そしてルーシーの花嫁衣装は、これまで見たどんな白ドレスより
私には美しく(そして禍々しく)
当時特集された何かの雑誌の切り抜きを壁に貼って
いつも眺めていました。
(あの、赤子を抱いて墓の石段を降りてくるシーンがいちばん好き)
 
なので石岡瑛子展は必ず観たかったので、
コンサートの疲れも取れた頃、行ってきました。
 
「血が、汗が、涙がデザインできるか」
この言葉だけでもう凄いではありませんか。。
 
70年80年代のパルコの広告、いま見ても超絶かっこいい…。
大人になって見るとさらに深みが増すのぉ。。
コピーライトもね。
一言でぐっとくる。
当時の広告ポスターはもとより、
テレビCMだって斬新で尖っていてかっこいいものが
多々あったんですよー。
(いまの安っぽい迎合主義テレビからは想像も付かんな)
 
石岡瑛子氏は、ドラキュラ以降も
映画・オペラ・舞台、様々な衣装を手掛けていて
今回実物の展示もたくさんあり、映像もあり。
(ドラキュラの赤いマントも)
Björkの繭MV、初めて見た!
北京オリンピックの開会式の模様も見入ってしまったわ。
 
【Original(誰にも真似できない)、Revolutionary(革命的な)、Timeless(時代を超える)。
この3つが、石岡さんのデザインの合言葉だった。】
 
いまを生きるクリエーターも表現者も、
その魂を受け継がなくてはなりません。
(私も!)
 
石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか
東京都現代美術館 14日まで。