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2020.01.31Ma bibliothèque

行きつけのあるいは通りすがりの本屋の中で
積み上げられた星の数ほどのありとあらゆる本の中から
恋人の名のように即座に見つけけることのできる愛しい作家の名前が
まだ誰にも捲られたことのない真新しい表紙の上で
そこだけが光を与えられたかのように輝いているその元に
まっすぐ歩み寄り佇みそしてゆっくりと
一冊の重みを手にする時の甘美な慄えときめきは
他の何ものにも代えがたく
私はいつもいかなるときでも私にしか入ることのできない
陶酔bibliothèqueの扉を押しているのです。…………
 
 
かつて好きな作家の新刊との出会いは
いつもそのように始まったものですが
最近はもっぱらAmazon買い。
しかもまずkindle化されているかを見るという
なんとも味気ない出会い。。
それでもたまには本屋さんに寄り
最近はどんな本が並んでいるのかしらと見回るのですが
読みたいものはkindle化されているかどうかこっそり調べるという……。
 
かつての文学少女の私からは、あり得ないわ!と言われるでしょう。
(でも「禁書」という歌詞を書いたんだから許せと言う)
 
それでも、美しい装丁の本は、
やはり手元に置いておきたくなります。
 
で、昨年末、
久しぶりにあのトキメキを思い出すことが。
 
以前からここでも幾度となく語っている私の好きな作家、
服部まゆみ、の全短編集「最後の楽園」。
亡き作家の新刊が出るのは、全集であれアンソロジーであれ、
とにもかくにも歓喜に堪えぬもの。
しかも、というか、もちろん、正に、麗しき装丁。
 
1987年にデビュー作「時のアラベスク」を読んだ時から
拙い私の理想を遙かに超えたゴシックロマンの世界に
どんなにか魅了されつづけたことでしょう。(今も)
そしてまだ読んだことのなかった小さないくつもの物語の中にも
私が追い求めつづけているものが確かにあるのですよ。
ああうっとり。
 
冬の一人の時間の中で、
大事に大事にひとつずつ繙いていくのであります。
(でもkindle化切望)
 
 
2つ目の写真は、いただいたアリスの仕掛け絵本(欲しかったの!)と
美しいクリスチャンラクロワのNotebook。
Merci!!
 


 

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