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アリ、アリス、アリカ、アリンカ。

2022.08.07 2022

昭和の家庭の応接室の書棚には「世界百科事典」や「世界少年少女文学全集」なんかが
並んでいたものだった(ような気がする)。
でも私のうち(熊本)はほぼアトリエ(画室)状態だったので応接間はなく、
本棚には洋書や絵の画集ばかり(それはそれで見るのはおもしろかった)。

それでも毎晩母が読み聞かせてくれたのはまさに世界少年少女文学大全集。
小公子、小公女、トムソーヤの冒険に宝島、にんじん、赤毛のアンなどなど。
あれらの「本」はなんだったのだろうと最近疑問に思って母に訊いてみたら
祖父宅の書斎から借りてきていたとのこと。
なんだ、そっか。
熊本にいたのは六歳までだったので、私は貴重な幼児期を
あらゆる(?)世界少年少女文学と共に過ごしていたのであーる。
(そして絵本も大好きでたーくさんあった)
いまだに頭の中身がfantasiaなのは頷けるというものだ。。

さて、その世界少年少女文学ワールドの中でも最もお気に入りだったのが
「不思議の国のアリス」。
お気に入りというか思い入れ最強。
だって自分の名前と似てたから!!
お話は小公子セドリックがいちばん好きだった。。
(私が私の猫を飼うならセドリックくんとポーレットちゃんと決めている。呼びにくそう)

でも今思ったけど、ルイス・キャロルのあのへんてこりんな物語が由緒正しい全集の中に入るのかしら。
それに既にその時にジョン・テニエルの絵も見ていたような気がするし。
祖父の書棚には「不思議の国のアリス」の本があった?
訳は誰?(日本語版はいろんな人が訳している)

・・まぁ、いっか。
こありちゃんの不思議友だちアリスはいまでもやっぱり友でありつづけているんだもの。

いま「特別展アリス へんてこりん、へんてこりんな世界」をやっていて、
感慨深く観てきましたという話を書くつもりが前置が長くなってしまいました。

“ふるさと英国から、日本へ。「アリス」の文化現象をたどる初の大規模展”
各々の展示室にはさまざまな写真や資料が。
  1.アリスの誕生
  2.映画になったアリス
  3.新たなアリス像
  4.舞台になったアリス
  5.アリスになる

永遠にインスピレーションの源。
世界中のアーティストたちにとって!
凄いわね、アリス。

私の部屋にもたくさんのアリスがいる。
金子國義のアリス、沢渡朔のアリス、リンゼイ・ケンプのアリス、ティム・ウォーカーのアリス、
ダリのアリス、お人形のアリス、映画のアリス、そして私のアリス。

アリプロでは「メガロポリス・アリス」「アリス同罪イノセント」
「あたしがアリスだった頃」。他にもあったっけ?
実を言うとALI PROJECTのALI がARIじゃないのは
ALICEから取ったんです、、というのは…言ったっけ?
けしてモハメド・アリのALIではないのだ笑。

ルイス・キャロルはロセッティやミレイ、ラファエル前派の画家達とも交流が。
嗚呼わが憧れの時代。憧れの英国!!

そういえばかつて「Lewis Carroll」という少女服ブランドがあって
夢のように可愛いお洋服がいっぱい。
いまのロリータファッションの前身では。
雑誌に載っていたコートを買いに原宿?に行ったなあ。

アリス展では以前ここに書いた「ドリームチャイルド」の映像も少しだけ流れてました。
史上最高のアリス映画! もういちど観たくてたまらない。
確かうちにはVHSがあったはずで、DVDに焼き直したい……。

他にもあまり知られていないアリス映画のDVDを持っているのだけど
開かずの本棚の中から出せないので
その夜はヤン・シュヴァイクマイエルのを観たりしてみました。

チェコ語のアリスは、アリンカ、って言ってる!(かわいい!)
(「Alenka v říši divů」アレンカかな。)

10月10日までやってます。
ケーキ皿が発売前だったので、買いにまた行くつもり。