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遙かなるムーミン谷へ

2022.06.26 2022

子供の頃って、いろんなところを知っていたし、どこにでも行っていたでしょう?
不思議の国や異世界、外国にも。
例えば北欧という呼び方も国の名も知らなくても、フィンランドを知っていた。
そう、TVアニメのムーミンによって。トーベ・ヤンソンの絵本によって。
私が子供の頃はまだアニメは子供が見るものであって、
母親たちが夕餉の支度をしている時間帯に放映していた。
そして子供の情操教育になる、かつ今の時代からしたらエグいもの、が普通にあったのだ。

ムーミンでまず思い出すのは岸田今日子の声。
子供心にはそこはかとなく不穏な感じのする独特な低い声。
(女優としての岸田今日子も作家としての彼女も大好き)
ムーミンワールドも楽しいことばかりではないのが素敵だった。
「おさびし山」という名前が好きだったなあー。
ああ印象深きムーミンの世界。
「それからどうなるの?」という切り抜きのある絵本を伯父にもらって、
弟とぼろぼろになるまで何度も読んだものです。原画の漫画もね。

というわけで、
埼玉の方にムーミン谷のテーマパークができたというのを知ったときから行きたいと思っていて、
週末女中奉公の際に大奥様(母)にお伺いをたてたら行ってみてもいいというので、
お天気のよい日曜日、弟の車でGO!
弟の趣味は写真で(某コンテストで優勝するくらい!)大がかりなカメラ持参なので
腰のお悪い大奥様の車椅子を押すのは私の係。
結構な坂道をあがったりくだったり。
濃い緑の葉陰からこぼれてくる木漏れ日、吹き抜ける都会のものとは違う風、
陽にきらめく湖水、浮き上がった魚のようなボート、夜には平穏な灯をともすだろう燈台。
時おり道ばたにムーミン谷に棲むものたちのモニュメントがあったり、道案内はフィンランド語!
流れる音楽もテーマパーク的わざとらしさのない心地よいもの。
あーすっかり気に入ってしまったのでした。
いつか行ってみたいと思っていた北欧。フィンランドの夏はこんな感じなんだろうなあ、
というか、いやもしや、そのものなんじゃない?と思えてきて、
私はものすごく満足なのでした。もう北欧旅行しなくていいやぁ(笑)。
そして展示館ではなんと「それからどうなるの?」が巨大絵本になっていて巡れるという楽しさ。
幾度も目にしたページへ、大人になって入り込めるなんて。

森と湖とトロールたちの国!
森と湖のある(しかない:現地の人談)宮沢という地にムーミン谷を作ろう!と思いついた方、
すごい。
また行きたい。すごく行きたい。
湖の上を渡る飛行おにのなんとかがやってなかったし、
坂が急すぎておさびし山に辿り着けなかったし、
ムーミンの家は長蛇の列で入れなかったし。

・・・なんか私、こんなムーミンが好きだったっけ?
って気もするけど子供時代の懐かしい友たちだもの、当然よね。

ムーミンバレーパークの入り口まえは、北欧もののお店があってまた愉し。
もちろんムーミンぐるみぃも買って帰りました。

テーマパークもの、これまで私のいちばんは「星の王子さまミュージアム」だったけど
「ムーミンバレーパーク」が抜いたかも。

そうそう、シャムねこ花子お嬢さまへのおみやげはニョロニョロ手袋。
これをしていれば嫌われの私もそのふわふわ毛に触れるのではないかと。
(厚めなので爪を出されても平気そう)
で、触れたんだけどすごくいやがられてますます嫌われた感。
ふん!
ムーミン谷のちびたちの方がずっとかわいいもん!