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英一蝶―風流才子、浮き世を写す―

2024.10.08 2024

今年は猛暑の中でもあちこちの美術館に行ったものでしたが、
芸術の秋になった10月もまだ暑くて夏より辛い気がしないでもないけれど、
いちばん観たかった英一蝶展へ!
というのも私が目下大大大好きな静嘉堂美術館の現館長、
安村敏信先生の講演会「英一蝶に消された多賀朝湖という絵師とは?」があったからなのでした。
T嬢が3倍の倍率を勝ち抜き無事聴講。

英一蝶(はなぶさいっちょう)は元禄年間前後に、江戸を中心に活躍した絵師。
師匠は狩野安信(探幽の弟)だったけれど、お行儀よい狩野派に飽き足らず、
市井の人々を生き生きと描く独自の風俗画を生み出し人気を博す。
一蝶の画風を慕う弟子たちもたくさん。でも47歳でなんと流罪となり島流し。
しかしそこでもたくさん絵を描いて、島一蝶と呼ばれ傑作多数。
奇跡の恩赦で江戸に戻ったあとは「多賀朝湖(たがちょうこ)」と名乗っていた画名を「英一蝶」に。
(講演会ではそこらへんのことを安村先生独自の見解でお話されていて、わくわくするくらい面白かったです)

そんな、波乱万丈で多彩な絵師の一生、多賀朝湖時代、島一蝶時代、英一蝶が展示されています。没後ちょうど300年ですって。

ここの記事が詳しくてわかりやすいかも。
https://www.artagenda.jp/feature/news/20241003

メトロポリタン美術館からの《舞楽図・唐獅子図屛風》の唐獅子が特に見応えありよ。
(だって私は龍と虎と唐獅子好きだし)

東京ミッドタウンのサントリー美術館、今後も楽しみな展覧会が。
来年の今頃は「絵金展」らしいし、お得な会員になっておこうかなあと思ってるとこ笑。

安村先生、また静嘉堂参ります!


11月10日まで。